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たかきろぐ

「自動運転」「情報系大学」「雑記」をだらだらと書いています

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情報系の大学には進学しないべき? - 奨学金という負債と大学で学ぶ意味 -

まじめ まじめ-コラム

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これから情報系の大学・大学院に進学する方へ向けて書く.できれば,高校1年生,2年生に読んでもらいたい.

結論から言う.情報系の大学・大学院(専門学校)に進学する方は,学びたい分野で活躍している教授が見つからない場合で進学する意味はない単に,「プログラミングを学びたい」「何かしらのスキルを身に付けたい」といった場合は大学進学をしないべきだろう.今なら,Udacity などに代表されるMooc ( オンラインでの講義 )で十分な学習環境が与えられている(情報系の内容に限らず講義はある).加えて様々な分野のスペシャリストがGitHubソースコードを展開しており,言語を問わず参考例が山のようにある.以下の記事でも書いたが,自動運転用のソースコードですら公開されている世の中である.

kyu-kyoku.hatenablog.com

 

また,プログラミングの腕試ならば転職サイトなどの採点システムを利用する手などもあるpaizahttps://www.udacity.com/).

 学びたい教授が見つからない場合,進学を勧めない理由

学費という負債

当然ながら大学に通うには学費がかかる.親御さんが裕福で,生活費と学費を工面できる場合はそれも良いだろう.しかし,おそらく多くの場合は奨学金を借りることになる卒業をする時には数百万円単位の借金があるのだ.

ワエにも奨学金の返済がある.額は4,407,000円 (  = 学部時代 : 2,112,000円 + 院時代 : 2,295,000円).月額無利子の奨学金を借りた合計額である.現在は月々25,321円ずつ返済を行っている

特に高校1・2年生は自分が奨学金を借りることになるかどうかの判断がつかないだろう.しかし,ほとんどの学生は奨学金を借りることになる.親御さんの収入などを聞くのも気がひけるだろうから,少々計算をして割合を提示してみる.

簡単に調べた結果だが(少し古いデータで申し訳ない),H23年度の大学入学者数(志願者数/倍率で計算)は約57万人

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平成23年度国公私立大学・短期大学入学者選抜実施状況の概要:文部科学省

センター試験の受験者数も約56万人程度なので大きくははずれないはずだ(志願者数(確定)について |大学入試センター).

一方で日本学生支援機構の新規採用人数は464,045人である.

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奨学金貸与事業 H23JASSO

表からわかるように,このうち30万人以上は利子付きである.

このデータだけみると,だいたい5人に4人は奨学金を借りることになる(うち3人は利子付きである).奨学生の中には在学中あるいは大学院進学を期に奨学金を借りる人もいるため,実際はもう少し少ないだろうが,大きくははずれていない数字だろう.

 

4年生の大学を卒業する場合,無利子の奨学金で200万円以上の借金を背負うことを覚悟しておいて欲しい.一括でも返済できるが,約1.2万円を180ヶ月かけて返すことになる.

在学期間中分働けばプラスである

単純な話,マイナスを背負う期間にプラスを得ることができる.一年間に100万円ためたとして,4年で400万円.アルバイトなどで稼ぐには少々厳しいかもしれないが,工業・商業高校で優秀な成績を収めて就職すれば,実家暮らしで就職すれば無理な金額ではないと思う.大学進学とのプラスマイナスを考えれば,600万円の差である.院まで進学すれば,6年間で600万円の稼ぎと400万円の差で,実に1000万円の差ができる.

20代で1000万円の差は大きい

現在の兆候で言えば,確かに生涯年収は大学・大学院進学者の方が多いであろう.しかし,その経歴をたどれば,多くの場合20代で600〜1000万円のハンデキャップを背負うことになるのだ.おまけに,大学・大学院進学者の収入が多いという時代は崩れつつある.優秀な人材にのみ,収入が集まる世の中になっている.

では大学で学ぶ,進学の意味は?

大学という「機関」が持つ意味はあまりなくなっているとワエは考える.(特に最初に述べたように,情報系に関してはあまり意味がない.材料系・機械系など高価な装置が必要となる研究分野においても,その装置の所在が「大学」という機関である必要があるだろうか?いや,ない.)同時に学歴の価値も低下していくだろう.

大学が持つ意味が薄れる中で,意味があるとすれば,

  1. 「最先端を走る人との繋がり」
  2. 「その人のものの見方」を得ること
    である.

社会人になって,多々感じるが,技術分野に関する動向や新しいコンセプトは最先端の人しかわからない.なぜならその人たちが作っているからである.それらに関する情報はまだ図にも文章にもなっておらず,ネット上にも国際仕様書にも載っていない.ある分野に関しては,◯先生が第一人者で,そこにコネがあるというのは大きいのである.そして,そういった立場のひとのものの考え方にこそ価値が有る.

つまり大学は,偏差値や学部名で選ぶのでなく,教授(先生)で選ぶ必要がある.

 

どうやって学びたい人物をみつけるか

例えば,「自動運転」というキーワードでとにかく学びたい.そこから先の「自動運転」にまつわる技術はわからないが,とにかく学びたい.という場合にはGoogle Scholarに自動運転と入力して検索してみると良い.(Google Scholarは論文向けの検索サービス)

そうすると,自動運転をキーワードに持つ論文が検索結果として表示される.論文には著者が記載されている,また物によっては中身やアブスト(概要)が閲覧できる物があるはずだ.アブストレベルならば高校生でも読める物が多いだろう.

そして,著者がその分野で出している論文の数,他論文からの引用数などを確認すれば,ある程度の情報は得られる(極端に少なければ,その分野に手をつけ始めたということだろう).そこからは,直接その先生にアポを取れば良い.大抵の研究者は自己の成果を世に出すために自分のwebページを持っている.アクセスはそこからできる.一教育者として,学びたい意欲をもった学生を無視する先生はあまりいないだろう(ただ,著名な先生は忙しくて対応できない場合があるが).

 

最後に

繰り返すが,大学は偏差値などで安直に選ばないべきである(立地等で選ぶのもあまりよくない.ただ,田舎よりは都会の方が人が多く刺激はあるだろう).その中の研究内容,人物に狙いを定めて,進学すべきかどうかを精査するべきである.